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米大統領によるパリ協定離脱表明を受けて(党声明)

米大統領によるパリ協定離脱表明を受けて(党声明)
平成29年6月3日 幸福実現党

 トランプ米大統領が、地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」からの離脱を正式に表明しました。わが党は同氏の決断を支持するものです。

 1997年に採択された京都議定書は、一部の先進国のみが国連から割り当てられた二酸化炭素の削減義務を負い、議定書から離脱した米国や“途上国”扱いの中国には削減義務が課されないなど、不公平で実効性のない国際枠組みでした。この反省から、パリ協定は、全ての国が参加し各国が自主的に掲げた削減目標を達成することとし、公平で実効性のある枠組みの構築を目指して採択され、2016年11月に発効しました。

 しかしながら、パリ協定における各国の削減目標達成の難易度には大きな差があるのが実情です。総量削減率を目標とする米国や日本は、削減のために経済成長が抑制される可能性がありますが、GDP(国内総生産)比削減率を目標とする中国は、二酸化炭素排出量を2030年まで増加させ、経済成長を全く犠牲にすることなく削減目標を達成できるため、実質的には中国に非常に有利な国際枠組みとなっていることは否めません。

 トランプ氏は離脱の理由として、パリ協定が米経済に不利益をもたらす一方で、中国を利することなどを挙げていますが、それはオバマ前政権が決定した米国の削減目標と、中国の削減目標を比較すれば明らかです。

 また、そもそも、人為的な温室効果ガスの排出が地球の気温上昇の主因であるとする仮説には大きな不確実性があり、そのことは、地球温暖化を専門とする科学者の機関であるIPCC(気候変動に関する政府間パネル)も、「気候感度の不確実性」として認識しています。

 このように、地球温暖化問題においては、グローバリズムの下での各国の経済・外交戦略上の駆け引きの要素が強いこと、および、その根拠となる科学的知見が不確実性を帯び、未だ仮説の域を出ていないことから、わが党は一貫して、現行の地球温暖化政策の抜本的な見直しを訴えてきました。

 このたびのトランプ氏の離脱表明を受けて、米国が速やかにパリ協定から離脱できるかどうかは予断を許しません。一方、パリ協定の規定により3年間は離脱できないため、米国は、親条約である「国連気候変動枠組条約」から離脱する可能性もあります。

 しかし、いずれにしても、トランプ政権がオバマ前政権による地球温暖化政策を抜本的に見直し、経済成長と安全保障を重視した政策にシフトする流れは確実であり、中国とEUが発言力を増すパリ協定にわが国がこのまま残留すれば、わが国だけが経済成長や安全保障の制約を課されることになります。

 日本政府には、米国のパリ協定からの離脱の帰趨を見据え、同盟国として米国の外交上の立場を支持するとともに、わが国のパリ協定からの離脱や削減目標の大幅緩和、「地球温暖化対策計画」の撤回など、わが国の国益を確保するための政策転換を強く求めます。

 わが党は「日本ファースト」の立場から、エネルギーに関する不合理な規制を撤廃し、自由で活力ある経済活動を可能とするとともに、エネルギーコストの低減を通じて製造業の国内回帰を促し、雇用の確保と所得の増大を実現する所存です。

 

 

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