特定秘密保護法の議論の最中に、福島の汚染水について国際原子力機関(IAEA)が良い勧告を出しました。
「国際原子力機関(IAEA)は4日、福島第1原発を運営する東京電力に対して、敷地内での放射能汚染水貯蔵が持続不可能になりつつあるとして、低濃度汚染水の海への放出を検討するよう勧告した。(中略)福島原発の廃炉作業を監視するために派遣されたIAEA調査団のレンティッホ団長は東京での記者会見で、全てのリスクを考慮した上で汚染水の放出について検討すべきだとし、『管理された放出は世界の原発で行われている』と述べた」(ウォール・ストリート・ジャーナルより)
ALPSという装置を使えば、ほとんどの放射性物質を汚染水から取り除くことができます。一部、トリチウムは残りますが、水を作っている元素の一つである水素の一形態なので、これを分離することは実質的に不可能とされています。しかし、トリチウムは自然界でも生成されますし、米環境保護局(EPA)は「最も危険性の低い放射性核種の一つ」としています。
率直に言うと、汚染水はALPSで処理し、希釈して海に放出することが国際社会で取っている方法なのです。なぜ日本だけ行ってはいけないのでしょうか。
大量の反原発の報道によって、科学的議論ができなくなっており、国も専門家も批判を恐れて本音を言えないのでしょう。
非科学的な汚染水報道によって、風評被害、いや報道被害が出てしまっています。
政府は責任を取ろうとせず、専門家の陰に隠れて、腰砕けになっています。これでは、特定秘密保護法のように、国民に誤解を与えてしまいます。
原発再稼働は、国家の存亡にかかわる問題ですので、政府はIAEAの勧告を追い風として、しっかりと「科学的に処理すれば、汚染水は安全である」と説明すべきです。
ちなみに、幸福実現党は、票にはつながらないかもしれませんが、「『原発ゼロ』は幻想 原発再稼働で日本を守れ」をというチラシを大量に配布しています。
マスコミには科学的、公正な報道を求めます。政府にはしっかりと国民に説明することを求めます。