本日の読売新聞一面に「中小・零細企業の代替わり税優遇拡大」という記事が掲載されていました。
簡単に言うと「相続税・贈与税が高いので、中小企業の社長さんが亡くなると、廃業に追い込まれる。なので、中小企業が存続できるように、少し納税を緩和しますよ」ということ。
今のままでは「後継者難で廃業した場合、今後10年間で約650万人の雇用と約22兆円のGDPが失われる」と推計されています。(経済産業省)
結論を申し上げますと「相続税・贈与税を廃止しましょう」ということ。
理由①―二重課税で憲法違反。
相続税は所得税から取ったお金の残りに税金をかけているので二重課税となり、財産権侵害という憲法違反です。
理由②―相続税がない国も多い。
シンガポール、マレーシア、ニュージーランド、オーストラリア、カナダ、スウェーデンには相続税がありません。相続税は、絶対正しい税金ではなのです。
理由③―中小企業の事業継承が妨げられる。
今回のテーマでもあるのですが、経営者が亡くなると相続税を納税するために、会社の資産を取り崩さなければならないため、事業継承ができず、廃業に追い込まれます。
理由④―富裕層が国外に逃げ出す。
富裕層が国外に逃げ出し、貴重な納税者を失ってしまいます。また、海外の富裕層が日本に集まらないでしょう。
幸福実現党の大川隆法総裁は「一生、税金を払い続けてきた人が、老後になると『自分が死ねば、さらに家や土地まで取られ、財産がなくなってしまうのだろうか』と思い、非常に心労しているので、相続税はマイナス」と危惧しています。
また、元国税庁長官の渡辺裕泰・早稲田大教授は「海外では、相続税は不公平な税と考えられている」と断言しているようです。
さらに、アメリカでは、大金持ちは専門家に頼んで、把握が難しい金融資産に変えたり、国外に逃げ出したりしているので、払うのは大都市に土地を持つような中産階級や小金持ちだけ。ゆえに、払いたい人が払う「ボランタリータックス(自発的な税金)」と揶揄されているようです。
そもそも、相続税・贈与税の租税収入全体に占める割合は、約1.7%で非常に小さいと言えます。廃止しても構いません。
相続税が高いために、子どもが親の面倒を見なくなっている面があります。そして、親の面倒は国が見るようになり、税金が足らなくなるという悪循環が生じています。
もうそろそろ、政府は小手先ではなく、発想を変えていかなければならないのでしょうか。