本日は、建国記念の日です。神武天皇が即位した日として、『国民の祝日に関する法律』には、「建国をしのび、国を愛する心を養う」と規定しています。愛国心を養うことはとても大事です。
ただ、現代日本には神話をバカにする傾向がありますが、歴史家のアーノルド・トインビーは「十二、三歳くらいまでに民族の神話を学ばなかった民族は、例外なく滅んでいる」と述べているとされています。「神話を持っていない国家」というのは底が浅く、民族への誇りを失わせてしまいます。
「民族の誇り」を失ってはいけません。その誇りは「歴史」にありますし、歴史のもとには「神話」がありますが、別に神話がおかしいわけではないのです。ギリシャであろうと、中東であろうと、インドであろうと、アフリカであろうと、歴史には神話の部分があるのです。
神話の部分は、年代が特定しにくいのですが、きちんと伝承があって成り立っているものです。もしかしたら、千年が「百年」になっていることもあるかもしれませんが、確かに、「ある人が存在して、何かを成した」という歴史であると思いますし、「人々の印象に、とても強く残る出来事があった」ということでしょう。
神話をそのとおりには受け取れないかもしれませんが、そのなかに書かれているものには象徴的な意味があるので、その意味合いを受け取ることが大事なのです。