24日に通常国会が召集され、安倍首相が施政方針演説を行いました。
今回の特徴は、集団的自衛権に言及し、憲法解釈の変更に意欲を示したことです。
私どもとしては、北朝鮮の核ミサイル問題、中国の尖閣諸島問題などから、もっと早く集団的自衛権を容認すべしと訴えてきましたが、ようやく端緒につこうとしているようです。
日米同盟を強化するためには、日本を守っているアメリカ軍が攻撃を受けても、日本の自衛隊は「何もしてはいけない」という異常な状態を、早急に是正しなければなりません。
ここに至って、安倍政権が集団的自衛権容認を急いだ背景は、アメリカ軍と自衛隊の対応を定めた「日米防衛協力のための指針(ガイドライン)」を、年末に再改定することをアメリカと合意しているからです。
しかしながら、集団的自衛権の行使容認は、公明党には反対論が強く、朝日新聞などは「自公緊迫も」と報道しています。
ただ、政権与党のうまみを知った公明党が、政策信念のために連立離脱を決断するとは思えません。
今回の首相演説で、「政策の実現を目指す責任野党とは、柔軟かつ真摯に政策協議を行う」と発言しており、日本維新の会やみんなの党に秋波を送りました。
これは公明党への牽制と受け取れます。(朝日新聞は「自・公・み・維」の協力体制が確立して、安倍政権の基盤が固まることも恐れているようですが)
先般の名護市長選で、自公は辺野古移転賛成派の末松候補を支援することで決まっていたにもかかわらず、公明党の沖縄県連は自主投票にして、ねじれ現象が起こりました。現場では、公明党支持者が反対派の稲嶺候補に投票していたことが判明し、自民党は激怒していたようです。(公明党は名護市で2000票~5000票を持っているとされ、この2000票が末松候補に裏返れば、4000票の差となり、逆転していたかもしれません)
もともと自民党と公明党は考え方に違いがあり、連立を組んでいることが野合と言われても仕方ありません。
集団的自衛権容認は、中国の脅威から日本国民の生命、安全を守るための重要事案であるので、この際、自民党は公明党と袂を分かってもいいのではないでしょうか。
そもそも、公明党の支持母体である創価学会は、日蓮上人の教えを奉じています。日蓮上人は、生前に元寇を予想して、「人々が正法である法華経を信じなければ他国から侵略されてしまう」と危機を訴えた人です。であるならば、公明党は真っ先に中国の脅威に対して警鐘を鳴らすことが、日蓮上人の意思を継承することになるのではないでしょうか。
ところが、公明党は宗教的信条を持った政党であるにもかかわらず、唯物論の共産党一党独裁国家である中国と仲良くするという、矛盾に満ちた行動をしています。
とにかく、今国会で喫緊の課題である集団的自衛権の行使が容認されるように安倍政権は頑張っていただきたい。
公明党は「政権のブレーキ役」を自認しているようですが、「与党最大の抵抗勢力の様相となっている」と揶揄されています。
いずれ、自公は崩壊するのではないでしょうか。