伊藤博文を暗殺した安重根の碑を建立することに関し、以下のような日韓応酬の報道がありました。
韓国の朴槿恵大統領は11月18日、中国外交担当者とのソウルでの会談で、伊藤博文を暗殺し死刑になった安重根をたたえハルピン駅頭の暗殺現場に石碑を建てる計画などが「(中韓)双方の協力の下、うまく進行している」として謝意を表しました。
それに対し、日本の菅義偉官房長官は19日の記者会見で「安重根は犯罪者だと韓国政府にこれまでも伝えてきている。このような動きは日韓関係のためにはならない」と批判しました。
その後、韓国の報道官は19日の記者会見で「極めて遺憾だ。安重根義士はわが国の独立と東洋の平和のために命をささげた方だ。日本の軍国主義時代に伊藤博文がどのような人物だったか、日本が当時、周辺国に何をしたかを振り返れば、官房長官のような発言はありえない」と批判した。
さらに、菅氏は19日夕の記者会見で「随分と過剰反応だ。私は我が国の従来の立場を淡々と申し上げているだけだ」と述べ、抑制的な対応を韓国側に求めました。
以上、共同通信などの報道を合わせたものです。
なぜ、韓国はこのようなことをするのでしょうか。
根源的には、中国が長男、朝鮮が次男、日本が三男であるという優越感を維持したいという思いと、明治維新によって日本が近代化に成功し、韓国が常に後塵を拝していることに対する劣等感があります。
さらに、中国と仲良くすることで、北朝鮮の攻撃を防ごうとする意図があります。これは韓国が中国の属国になる道であり、危険です。
また、アベノミクスで日本の経済が好転していることに焦りがあり、中国とともに日本を牽制しようとしています。
さらに、竹島を不法占領していることを暴かれたくないので、中国に尖閣諸島を奪うように仕向ければ竹島は安泰、という浅はかな考えもあります。
韓国の朴大統領は、まずは従軍慰安婦問題で日本を性奴隷の国との烙印を押し、次の弾として、安重根を中韓共通の抗日の英雄にして石碑を建て、日本を貶めようとしています。安重根が国際的な英雄になると、明治維新以来の日本の歴史が暗黒なものとなり、日本は邪悪な国との認識が世界に広がるのです。
韓国は自国の悪いことを「日本が悪い」として、他に原因を求める情けない傾向があります。その傾向性は中国にも北朝鮮にもあります。自分の国を振り返ることができない国は、反省ができない国であり、本物の発展ができません。
日本はどのように対応すべきか。まず、日本は近隣諸国に友好国を増やしていく努力が必要です。フィリピン台風被害に対して、過去最大規模の自衛隊派遣で支援を行っておりますが、自信をもってアジア諸国、アフリカ諸国など友好関係を築いていくことです。その流れの中に韓国を取り込んでいくことが良いでしょう。
残念ですが、韓国は話し合いができない国です。理不尽なことに対しては、日本は論理を立てて、主張すべきことは主張すべきです。国際社会で何も反論しないことは、そのことを認めたとみなされてしまいます。
そして、まともに相手にしていたら、こちらの頭がおかしくなるので、過剰反応しないようにすることも必要です。
最後は、日本と中国による韓国の綱引きになるでしょうが、韓国が自由主義陣営を選択することを祈ります。もし、韓国が中国の属国になると、北朝鮮のようになって、国民が不幸になることをわかっているのでしょうか。
ちなみに、安重根は、日本の初代総理大臣、初代韓国統監であり、韓国の併合に反対していた伊藤博文をハルビン駅頭で暗殺し、死刑になった犯罪者です。韓国併合の原因を作った亡国の徒です。安重根の暴挙によって、当時の国際社会は、韓国が日本に併合されるのは仕方がないと考えるようになったのです。
情けないですが、韓国がやっていることは「愚か」としか言いようがありません。