今回の参院選において、私が何を主張しているのかを掲載させていただきます。
長崎新聞さんの候補者アンケートの回答です。参考にしていただければ幸いです。
1.参院選の争点は何だと考えていますか。
安倍首相は消費増税の延期を宣言しましたが、増税路線のままであることに注意が必要です。増税路線のままでは、デフレ脱却が難しくなります。逆に消費税を5%に減税することで、民間の活力が高まって景気が回復し、税収も増えます。2014年の消費増税という失政に加え、増税路線を堅持している経済政策の是非を争点とすべきです。また北朝鮮や中国の脅威に対し、いかに日本を守るかという国防問題を争点とすべきです。安保法廃止を訴えている陣営がありますが、厳しい東アジア情勢を見て本気で安保法を廃止させるのでしょうか。
2.国政の重要課題は何だと考えていますか。
国民の皆様の生活を安心で希望に満ちたものにすることです。景気が回復し、経済成長することが大切です。徹底的な規制緩和と大胆な減税で民間の活力を高めます。特に消費税を5%に減税すべきです。経済が発展すれば、年金などの社会保障も安心になります。さらに国を守ることが重要です。北朝鮮の核ミサイル、中国の軍備拡張に対し、平和のために抑止力を高めなければなりません。集団的自衛権の行使容認は当然です。アメリカが東アジアから引き気味であるため、自主防衛を視野に入れ、憲法9条も改正しなければなりません。
3.安倍政権に対する評価は。
安保法については一定の評価はできますが、集団的自衛権を限定的とした点は不満が残ります。アベノミクスは中途半端。金融緩和は良いのですがマイナス金利は行き過ぎで、下手をすると政府倒産の可能性が出てきました。消費増税の延期は、結局は増税路線のままのため、デフレ脱却が難しくなりました。そして、昨年の安倍談話、日韓慰安婦合意は、日本の将来に禍根を残しました。また、今回も税金を使った合法的買収とも言える3万円の給付金バラマキを行っています。全体的に国家社会主義的なため、あまり評価できません。
4.若者向け政策として力を入れたいことは何ですか。
日本の未来を担うのは若い世代です。経済成長を実現し、若者層への投資を「日本の未来への投資」と見なして、人生設計をサポートする環境整備を進めます。具体的には、減税で可処分所得を増やし、規制緩和で若者が住みやすい家賃水準を実現。出産育児一時金や第2子以降の児童手当を拡充し、結婚・子育てを応援します。また、起業ファンド創設を含め、若者のベンチャー・ビジネス支援を拡充し、若手起業家の輩出を奨励します。さらに高等教育に関する奨学金制度の拡充も行い、チャンスの平等を広げて、やる気ある若者を支援します。
5.憲法改正に賛成ですか、反対ですか。
賛成。憲法は時代の変化に合わせて改正すべきものです。ドイツは戦後、59回も憲法改正を行っています。日本国憲法は公布から70年経ち、国際情勢が激変する中、憲法前文にあるような「空想的平和主義」に浸り続ければ、北朝鮮や中国の脅威に対して国家存立は危うくなるばかりです。憲法9条を素直に読む限り、自衛隊を合憲とする解釈には無理があります。9条を改正し、国民の生命・安全を守れるようにすべきです。また、現行憲法はGHQによる「押し付け憲法」であって、決して「日本国民の総意」に基づくものではありません。
6.安全保障関連法についてどう考えていますか。
日本を取り巻く安全保障環境は悪化の一途をたどっているなか、集団的自衛権の行使容認は当然です。さらに、集団的自衛権の全面的行使に踏み込むべきです。つまり、現行の安全保障関連法は、不十分ながら日本にとって必要です。そもそも集団的自衛権は国連憲章第51条で認められており、国連加盟国の全ての国がその権利を持っています。なぜ、日本だけが集団的自衛権を持ってはならないのでしょうか。北朝鮮の核実験や長距離ミサイル発射、中国の異常なほどの軍備拡張を見れば、平和を維持するために抑止力を高めることは当然です。
7.諫早湾干拓問題は開門調査に賛成ですか、反対ですか。
福岡等の漁業者は潮受堤防の開門を要求していますが、以前行われた短期開門調査では、せっかく落ち着いた調整池内と諫早湾の生態系に大きな悪影響(BOD、COD値等が極端に悪化)を与え、その回復に数年間を要しているので、開門は相当な環境悪化が想定されます。堤防の排水門は常時開けることを想定しておらず、その流速により破損や堤防の決壊も考えられます。農業への塩害や灌漑用水の確保、内部堤防の改修・増強などを行うために、400億円以上の対策が必要です。以上のことから開門は現実的ではないと考えます。
8.石木ダム建設に賛成ですか、反対ですか。
石木ダム建設目的の利水の大半を占める佐世保市の水需要は、近年の給水量実績に対して既存の水源で十分に賄えており、利水効果の必要性は小さくなっています。今後見込まれる人口動態と節水技術進展等による水需要の減少を考慮すれば、小規模な新規水源確保や漏水防止対策等を図ることで十分とも言えます。県央で計画中の本明川ダムでは長崎市等が水需要を見直し、治水中心に規模を縮小しています。石木ダムでも佐世保市等の将来の水需要を見直すなど再検証を行い、ファクトデータを基に、治水中心の計画に見直すことも検討すべき。
9.消費増税が再延期されたことに対する見解は。
消費税10%への増税を延期ではなく中止し、消費税 5%への引き下げを断行すべき。消費増税延期は、増税路線のままであるため、デフレ脱却が難しいのです。そもそも日本の国内総生産(GDP)の約6割を個人消費が占めており、消費増税により人々が財布のひもを締めれば、景気悪化は避けられません。金融緩和で景気回復の兆しが見えましたが、2014年4月の消費増税後、日本経済は失速。安倍首相はデフレ脱却に向けて、金融緩和でアクセルを踏みながら、消費増税でブレーキをかけたのです。増税ではなく減税が必要なのです。
10.雇用政策の現状をどう認識していますか。今後、力を入れるべき課題は。
まだまだ日本の潜在的な力が発揮できていません。景気回復を図り、民間の活力で日本経済を成長させ、雇用を増やします。基本はジョブ・クリエーションを促す経済政策を実行します。徹底的な規制緩和や大胆な減税により、個人や民間の自由な経済活動を活性化するほか、新たな基幹産業(宇宙、ロボット、海洋開発、リニア新幹線など)となり得る分野に大胆投資を行います。さらに、2~3%程度のインフレ目標の達成を日銀に求め、金融緩和の継続を支持します。ただし、マイナス金利には反対です。日本はまだまだ経済成長が可能です。
11.核兵器廃絶についての考え方は。
核兵器廃絶はとても大切なことです。長崎県は原爆被災地として平和を発信する使命があります。重要なことは、自由主義圏の核と、独裁国家の核では違いがあるということです。中国の核ミサイルは日本に照準を合わせています。北朝鮮の指導者は日本を火の海にすると発言しています。もし、自由主義圏の核が無くなり、独裁国家の核だけが残った場合、悲惨な世界が待っています。核兵器廃絶は順番が大切で、まず独裁国家である中国や北朝鮮の核兵器廃絶が絶対条件です。長崎の使命は、まず中国・北朝鮮に核兵器廃絶を訴えることです。
12.原発再稼働に賛成ですか、反対ですか。
安全性が確認された原発は速やかに再稼働すべきです。国民生活・産業を守るには、安価で安定的な電力供給の確保は欠かせません。原発停止により、燃料輸入の増加を受け、電気料金の値上がりによる家計・企業の負担増や、国富の国外流出を招いています。さらに、中国の軍事拡張により南シナ海でのシーレーン(海上輸送路)が危うくなり、日本のエネルギーの安定確保が危うくなりつつあります。ちなみに、太陽光や風力などの再生可能エネルギーは基幹エネルギーになり得ず、エネルギー自給率6%の日本にとって原発は必要不可欠です。
13.フリーゲージトレインの開発が遅れている九州新幹線長崎ルートについてどう考えていますか。
交通革命による時間短縮は極めて大きな経済効果があります。九州新幹線長崎ルートは、リレー方式となっていますが、フル規格にすべきです。フル規格なら博多長崎間の所要時間が50分ほどとなります。また、フル規格ならば山陽新幹線への乗り入れが可能となり、大変便利になります。財源の問題がありますが、全額国が負担しても良いと考えます。なぜなら、単なるバラマキよりも投資効果が絶大であるからです。また、現在、長崎線の特急の本数は全国屈指の多さであり、需要があるところに投資をすることは理に適っています。
14.県庁舎跡地の活用策は、どのようなかたちが望ましいですか。
現地は江戸時代には長崎奉行所や海軍伝習所等があり、明治時代には県庁が置かれ、古くから長崎の行政・文化の中心的な場所です。このため長崎市公会堂の代替施設を兼ねた歴史・観光や文化芸術の広場やホール等の整備という県の現構想が不適とは言いませんが、同種の施設である長崎ブリックホールの稼働率が低いことや大型コンベンション施設「MICE」建設との競合など費用対効果の問題があります。現地に長崎市庁舎建設を求める約3万人の署名の重さも十分考慮し、他施設を含めた総合的な見地での検討も必要かと思います。
15.環太平洋連携協定(TPP)についての見解は。
TPP参加を通じ、日本経済の成長力を強化するとともに、途上国の生産物を購入することで他国の経済成長を促し、アジア太平洋地域の繁栄確保に貢献します。TPP参加は、農業をはじめ、戦後の制度疲労を起こしている分野をイノベーションするチャンスです。そして、グローバル化が避けられない中、様々な分野で世界標準のルールを構築すべきです。だからこそ、日本はTPPの中心にいて主導権を発揮しなければなりません。また、TPPにより日米主導の経済秩序を構築し、中国の民主化のため対中包囲網を形成することも必要です。
16.本県活性化に最も必要な政策は何ですか。
本県の人口減少率は全国平均を大きく上回り、離島地域だけでなく長崎市や佐世保市も人口が減少しえいることから、人口維持政策(少子高齢化・人口減少対策)と経済対策(県民所得向上策)が必要です。長崎県には防衛産業・宇宙産業・ロボット産業、IT、海洋開発、交通革命、観光、農林水産の振興により経済活性化を図り、併せて土地規制緩和や道路・公共交通整備等の拡充による少子高齢化に合った住環境改善等で人口減少を食い止めます。離島では地域ブランド・一島一品運動等により地域のPRと人材育成、経済活性化を図ります。