昨今の森友、加計、財務省、防衛省、厚生労働省などの件で、日本政治がダッチロールしています。私たち幸福実現党は、この状況に危機感を持っています。国際情勢、経済、社会保障など日本の問題は山積みで、早急な対応が必要であるにもかかわらず、虚しい時間が過ぎ去っています。
実はこの状況を幸福実現党の大川隆法総裁が予見していました。1994年10月16日のセミナーで以下のように言及しています。
「行政権のなかでマスコミにとっては最も手強かったのが、官僚組織です。この官僚組織対マスコミの戦いが、いま始まっています。みなさんご存知のとおり、官僚は受験秀才たちの牙城です。この受験秀才の牙城が、野獣のごとき、あるいは群がってくる白蟻のごときマスコミ権力に、太刀打ちできるかどうか——。私は今それを静観しているのですが、結果は官僚にとって悲観的なものになるのではないかと思っています。官僚はたぶん勝てません。その結果、官僚組織はまもなく崩壊することになるだろうと思います」
残念ながら、予見通り日本が溶解していくような状況ですが、何とか日本丸の舵を正さなければなりません。
以下、上記のセミナーの詳細を参考に添付いたします。
「日本国憲法が出来てすでに半世紀近くが経ち、憲法が予想していない事態も現われてきているように思います。憲法は、政治権力としては、立法・行政・司法の三権の牽制だけがあればよいと考えていたのですが、現実には、みなさんがご存じのとおり、現在、第四権力として「マスコミ権力」というものが立ち上がってきており、かなり大きな力を持っているということです。
そして、このマスコミ権力の法的根拠はいったいどこにあるかというと、憲法でいう「言論・出版の自由」に基づいていると言ってよいでしょう。それは、立法・行政・司法のような制度的な規定ではなく、精神的な自由権を認めた、「保護する」という規定です。しかし、制度的な規定とは違ったものが、現在、一つの権力として明確に立ち上がってきているのです。しかも、それは日本国憲法が本来は予定していなかったものです。法律用語でいうと「法の欠缺」、つまり憲法に欠けているものがあるのです。「憲法においては、マスコミという第四権力を予想していなかったので、これをチェックする機能がない」ということが、明確に言えると思います。
では、なぜマスコミが第四権力なのか、ということを考えてみたいと思います。
国政においては、本来は国会が最高の権限を持っているわけであり、立法府が第一権力であるべきなのです。しかし、国会議員が選ばれるためには、選挙という洗礼を経なければなりません。そして、選挙で選ばれるためには、多くの人の票を集めなければいけません。
そうすると、多くの人の票が、集まる方向に行くか、減る方向に行くかということに関して、影響力を持っているものがもしあるとすれば、それが立法府よりも上に立つ可能性があることは、充分にわかるはずです。これが、みなさんがいま見ている新聞やテレビなどのマスコミです。
要するにマスコミは、国会議員を、選挙で落とすこともできれば、当選させることもできるのです。したがって、国会議員のパトロン(後援者)となることもできれば、国会議員を葬り去ることもできるわけです。そうしたマスコミという権力が、いま生まれているのです。選挙型民主主義が、これほどマスコミの支配下に置かれるということは、五十年前の憲法制定時には予想されていなかった事態です。
行政に関しても同じことが言えると思います。マスコミは、政治家に対して、毎日のように真向から批判を加えています。これも、国会議員としての身分と連動していますので、政治家はマスコミの批判には非常に弱い体質があります。
そして、内閣総理大臣であっても、内閣の支持率を世論調査されて、「内閣支持率が二〇パーセントを割り込んだら、内閣総理大臣はだいたい引退しなければいけない」というようなことにもなっています。しかし、その調査自体がほんとうに正しいものであるかどうかは、わかりません。その調査の時期と方法が正しいかどうかに関しては、誰もチェックすることはできないので、マスコミが恣意的にやっていることも充分にありえるわけです。
むしろ、行政権のなかでマスコミにとっては最も手強かったのが、官僚組織です。この官僚組織対マスコミの戦いが、いま始まっています。みなさんご存知のとおり、官僚は受験秀才たちの牙城です。この受験秀才の牙城が、野獣のごとき、あるいは群がってくる白蟻のごときマスコミ権力に、太刀打ちできるかどうか——。私は今それを静観しているのですが、結果は官僚にとって悲観的なものになるのではないかと思っています。官僚はたぶん勝てません。その結果、官僚組織はまもなく崩壊することになるだろうと思います」